2013年05月16日

宗教間の融和と協調へ

エジプトから

 ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の発祥地である中東地域は、歴史的に宗教間ないし宗派間の争いが継続しており、現在も、「世界の火薬庫」と称されるほど一触即発の危機に直面している。

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 レバノンは宗教宗派間の対立が原因で内戦を経験し、シリアは今宗派間の戦いで内戦状態にある。エジプト国内やイラク国内の宗派間対立も深刻で、イスラエルとパレスチナ・アラブ諸国間の宗教間対立も深刻だ。

 そんな中、宗教間の融和と協調を掲げて各種イベントを開催し続けているキリスト教会がエジプトにある。アングリカンチャーチと呼ばれる英国国教会で、日本では聖公会と呼ばれている。

 5月中旬に、首都カイロのマーディ地区の教会で、超宗教・超文化の対話を目的にしたキャラバン・フェスティバルが開催された。これは、実物大と4分の1大のロバの白色の彫像に世界中の45人の画家が大小2体ずつに平和の祈りを込めて絵を描き、展示して販売するもので、その収益金は貧しい人々に分かち与えられるという。

 ロバは、聖書とコーランの中で平和の象徴として描かれ、イエス・キリストとイスラム教第2代正統カリフのオマル・イブン・ハタブがエルサレムに入城する際に乗った動物でもあったことから、平和の祭典にふさわしいとされる一方、貧しさや重荷をも象徴することから選ばれたもの。

 各宗教の指導者やマスコミ関係者も招かれ、ロバの展示を前に対話し、平和に向け協調を誓いあい、また貧者に救いの手を差し伸べる。この展示は主要なホテルやギャラリー、大学などでも開催される。

(S)

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