2013年09月16日

失意のマドリード

オーストリアから

 スペインのマドリードが3回目の夏季五輪誘致に失敗した。今回はフェリペ皇太子が国際オリンピック委員会(IOC)委員全員と会い、誘致を要請するなど、国を挙げての総力戦を展開させていただけに、第1回投票で落選したことに国民は大きなショックを受けたという。テニスのスター選手ラファエル・ナダルは「今度こそ勝つと信じていただけにショックだ。スペインはフェアに扱われなかったのではないか」と嘆いたほどだ。

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 イスタンブールはイスラム圏最初の五輪開催をキャッチフレーズにして健闘したが、中東の現状、特にシリア情勢がそのチャンスを奪ってしまった感じだ。一方、マドリードは財政赤字といった経済的問題以外に大きな懸念事項はなかった。何よりも、東京以上に、国民が夏季五輪開催を願っていた。

 同国の失業率は約26%、青年(16歳から25歳)の失業率は50%を超える。2人に1人の若者が職場を見つけることができない。夏季五輪大会の開催が決定すれば、その経済的効果は大きい。多くの雇用も生まれてくるだろう。何より国民の間に活力が生まれてくるだろう。

 IOCメンバーを最も多く抱える欧州はマドリード五輪誘致支持で固まっていたわけではない。例えば、2024年にローマに五輪を誘致したいイタリアはマドリードが当選したならば、24年候補を断念しなければならなない。加盟国はさまざまな理由から国益を優先して決定するのが国際社会の現実だ。

 マドリード市は24年の夏季五輪開催に立候補しない方針、というニュースが伝わってきた。マドリード市民は4回連続立候補する気力を失ったのかもしれない。

 オーストリアのザルツブルク市が10年と14年の冬季五輪開催地に立候補したが、2回とも落選した。その時、記者はコラム欄で「泣くな、ザルツブルクよ」と書いた。マドリード市民には「頑張れ、マドリードよ」と声援を送りたい。

(O)

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sekai_no_1 at 11:20│Comments(0)TrackBack(0)ヨーロッパ 

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