2015年03月09日

天に生まれ地に没する

ベトナムから

 ハノイ市の目抜き通りの一つで外国人バックパッカー向きの安宿も多いバーディン区ホアンホアタム通りを歩くと、驚愕(きょうがく)の風景が目に入る。何と路地内の電線という電線に、ハンガーでつるされた大量の中華風ソーセージ・ラプチョンがずらりとぶら下がって並んでいるのだ。

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 それは路地そのものが、ソーセージ工場のような壮観さだ。

 これらは東北部ランソン省出身の路地住民の一部が、乾燥させるためにつるしているものだ。赤い色をしたラプチョンは、魚肉ソーセージ風であるが柔らかくはなく、硬めながら風味はそれなりに美味とされる。ランソン省ラプチョンでは、これが名産で商品名も地名そのものになっている。

 地元住民からは、漏電への懸念や街の美観を損ねるといった苦情もあるし、電線にハンガーでつるされて、煤煙(ばいえん)を含む外気にさらされ、小鳥とも接触するであろうラプチョンの食品の安全性はどうなのかという問題もある。だが、生産者にしてみれば、そこはけむに巻き、札束を届けてくれる青い鳥だけと接触したいというのが本音だ。

 なおベトナムのニュースをフォローしていると、たまたまこのソーセージ・ラプチョンが出てきた。炭坑などの落盤事故で被害者を助けるため、斜坑経由でまず届けられるのが酸素、次に生姜(しょうが)汁やこのラプチョンだという。空中で生まれたラプチョンは、体温を温める生姜汁とともに地中でその“生涯”を閉じるものもいる。

(T)

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sekai_no_1 at 08:38│Comments(0)TrackBack(0)アジア 

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