2016年01月26日

永遠の敵はいない?

韓国から

 韓国に数ある博物館の中でソウルの「戦争記念館」は見応えがある。韓国動乱(1950〜53年)にまつわる展示物の多さは圧巻で、戦争勃発の歴史的背景に始まり戦況の変化や休戦協定をめぐる攻防、当時の庶民の生活に至るまでつぶさに知ることができる。

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 周知の通りこの戦争は北朝鮮がソ連と中国の支持を取り付けて引き起した奇襲戦だった。

 南東部に追い込まれた韓国はマッカーサー司令官率いる国連軍の仁川上陸作戦で反撃に転じ、ついには中国との国境近くまで攻め込み、あわや半島統一かと思った時、これを阻んだのが中国の参戦だった。中国は韓国人にとり銃口を向け合い統一を妨げたいわば宿敵だ。

 ところが数年ぶりに記念館を訪れ驚いた。リニューアルされた展示室の最後に登場したのは一昨年に始まった戦死中国参戦兵の遺骨返還に関する展示。「永遠の友もなければ永遠の敵もいない」とナレーションが入ったが、「加害者と被害者の立場は千年たっても変わらない」というかつての朴槿恵大統領の対日メッセージとはえらい違いだ。最後は近年“蜜月”をアピールする朴大統領と習近平主席のツーショットまであった。

 人道主義は分かるが、あの戦争で中国がしたことを散々見た後だっただけに、これには違和感を覚えた。

 記念館は「自由民主主義を守ってきた歴史を正しく認識する生きた教育の場」(同館長あいさつ文)だそうだが、これでは観覧者が混乱しはしまいか。

(U)

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