2016年04月18日

いたちごっこの露店禁止

ベトナムから

 ベトナム随一のビーチ・ニャチャンでは露店は禁止されている。露店で購入した炭焼きイカや貝に当たって腹を壊したり、ぼったくられたとの被害が絶えないためだ。

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 そのためビーチでは定期的に公安による取り締まり巡回が恒例となっている。だがその効果は上がっていない。

 というのも露店を営む若者たちは大体、スマートフォンを持っており、巡回が始まると一斉に警戒メールが発信されるからだ。そのメール着信と同時に店をたたみ、品物だけ物陰に隠す。スマートフォンを持っていない老人たちも、近くの露店主のそうした動きから同じ行動をする。そして何事もなく巡回チームをやりすごすと、さっと品物を出して元の生業(なりわい)に戻るのだ。

 だから巡回チームは、5分か10分程度、ビーチの露店販売をストップさせるだけで、露店そのものを排除するパワーは発揮し得ていない。

 これが幾度となく繰り返される光景は、寄せては返すビーチの波のようでもある。

 そして3月、ニャチャン市人民委員会はしびれをきらしたのか、物売りや物乞いの取り締まりに特化した「524部隊」を発足させた。さらに市民から情報を得るホットラインを開設。良質な情報提供者に対しては、1件につき10万ドン(約490円)の報奨金を贈るという。だが、この効果も疑わしい。なにせゲリラ活動でベトナム戦争に勝った国柄なのだから、権力の脇をくぐる庶民のゲリラ活動は筋金入りだ。

(T)

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sekai_no_1 at 09:56│Comments(0)TrackBack(0)アジア 

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