2016年07月25日

麻薬戦争で葬儀社苦境

フィリピンから

 麻薬撲滅を掲げるドゥテルテ大統領が就任してから1カ月足らず。麻薬密売人の射殺や警察への自首などのニュースが報じられない日はない。

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 国家警察によると20日までに、警察署や自治体に自首した麻薬使用者や密売人は11万人以上、捜査の過程で警官に射殺された容疑者は200人以上に達した。このほかにも正体不明の「処刑人」によって殺害され、「私は密売人」「私のようになるな」などと書かれた紙切れとともに遺棄された死体も各地で発見されており、実際の死者はさらに多いとみられている。

 そんな中、地元メディアは、この麻薬戦争のおかげで葬儀社が苦境に陥っていると報じた。各地で殺害される容疑者が増えて商売繁盛と思いきや、フィリピンの現実はそんなに甘くない。

 というのも殺害されるのは、貧困から麻薬に手を出した密売人ばかりで、家族や親戚も貧しく葬儀代はおろか棺の代金すら支払えないケースが多いのだとか。また身元が分からず引き取り手のない遺体も多く、そうなると最終的に葬儀社が自腹で対応するしかないのだという。ある葬儀社の経営者は、「貧しい密売人だけでなく、裕福な元締も摘発すべきだ」と警察に苦言を呈した。

 ドゥテルテ政権の麻薬撲滅キャンペーンは、密売人に恐怖を与え犯罪抑止力となる一方、貧困が麻薬の横行を加速させているという実態も浮き彫りにしている。

(F)

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