2016年08月29日

人気の「ジャパン・ハート」

カンボジアから

 カンボジアでは5月、日本の医療施設「ジャパン・ハート」が開設され、人気を博している。中には車で5、6時間かけて来る人もいる。治療費が無料というメリットもさることながら、高度の技術や機器を持った日本への信頼感が高いからだ。

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 カンボジアでは首都プノンペンを中心に経済発展に弾みがついているが、医療面では他の東南アジアと比べても、まだ十分な施設が整っているとはいえない状況で、医師そのものの数も少ない。人口1万人当たりの医師の数はベトナム11人、ミャンマー6人に比べて、カンボジアはわずか2人だ。この数は日本の10分の1以下だ。

 この背景にはカンボジアで1970年代後半、ポル・ポト政権による虐殺で知識層を中心に、200万人近い人材が亡くなり、医療を担っていた医師や技師、女性看護師なども根こそぎ失われた負の歴史がある。このポル・ポト政権時代では、眼鏡をかけているだけで知識人とみなされ虐殺対象になった。さらに、大学の研究書や専門書もすべて燃やされデータの蓄積もなくなった。

 一度、こうした人材や知識が途絶えると、その後も、根のない草のように国土は枯れ果ててしまって、医療面でもまともな治療は難しくなる。

 今でこそ、プノンペンなどでは、バンコクなどにも引けを取らない歯科医院が出てきているが、十数年前まで、カンボジア勤務のほとんどの外国人が飛行機で隣国タイのバンコクまで歯の治療に出掛けていた時代があったのだ。

 なお、「ジャパン・ハート」ではカンボジア人医療者の育成を重要課題とし、日本人医師と一緒に治療に当たることで、医療技術継承を図り、医療の国家的な底上げに貢献している。

(T)

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