2016年12月16日

治安悪化で観光業不振

エジプトから

 2010年の暮れから始まった「長期独裁政権打倒、民主主義の確立」を目指した「アラブの春」の運動以降、中東諸国ではテロの多発により治安の悪化が進んだが、それは観光業を直撃し、観光が主要な外貨獲得源のエジプトでは経済状況が悪化、ドル高・エジプトポンド安が続いていた。

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 最近、国際通貨基金(IMF)からの融資条件である変動相場制に移行したこともあって、さらに急激なポンド安が進んで市場は混乱、欲張りな投資家や商人、ムスリム同胞団など組織を動員できる団体が、将来の物価値上がりを見越して、輸入品や主要産物の買い占めに走った結果、現在、砂糖はスーパーに見当たらず、闇で高値で買うか、限定高額購買を強いられている。有名ブランドの米も見当たらない。

 さらに深刻で、命に関わる問題は、薬の品不足だ。ことに、心臓や腎臓関連の薬不足は深刻、外国の友人を通して買い求める以外にない。記者も、邦人や外国人の友人がエジプトに来るのを待って薬を調達している。

 この状態がいつまで続くのかは不明だが、朗報もある。最近、日本からの団体観光客が増加傾向にあることだ。ある旅行会社によると、直行便がなくなって久しいエジプト・日本間の旅を穴埋めするチャーター便や、カイロだけを見学する3泊4日程度の短期旅行が好評という。8日間のプログラムもある。ところがつい先日、交通事故や首都を含む3都市での爆弾テロが発生、11日にはコプト教会本部がテロの標的となり、またもや雲行きが怪しくなってきた。水道管破裂やインターネット不通も重なって、エジプトでの生活は厳しさを増している。

(S)

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