2017年04月27日

「北部地方」がないワケ

韓国から

 筆者が初めて韓国に赴任した十数年前、テレビで天気予報のキャスターたちがソウルを「中部地方」と称していたことに違和感を抱いたのを覚えている。全国土から見たらソウルは北西端に近く、どう見ても「北部」あるいは「北西部」と言うべきだと思ったからだ。

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 ところが、しばらくして「中部」と称する理由が分かった。北朝鮮を含めた韓半島全土を韓国の「仮想国土」と見なしていたのだ。

 これは憲法第3条に「大韓民国の領土は韓半島とその付属島嶼(ようしょ)とする」とあることからも合点が行き、そこには当然、独裁体制下であえぐ北朝鮮の住民を早く解放して自由民主主義体制で半島を統一したいという願いも込められていたはずだ。

 しかし、韓国に革新政権が誕生し対北融和論が広がると、南北関係がたびたび北朝鮮ペースに変わり、自分たちが主導して統一するという気概が韓国社会にあまり感じられなくなった。代わりに「平和」「民族」「同胞」など北朝鮮が好きな“宣伝用語”が跋扈(ばっこ)した。

 今の韓国の天気予報に「北部地方」はない。晴れて現在の北朝鮮地域を「北部地方」と称し、韓国の予報として伝えられるようになる日は来るのか。

(U)

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